2025 大学入学共通テスト 第1問 問1
それでは,第1問,問1の解説をはじめます
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質量数18の酸素原子と同じ数の中性子をもつ原子を,次の①から④のうちから1つ選べいう問題です
原子の場合,原子番号イコール陽子の数イコール電子の数という関係が成り立ちます
イオンの場合,電子の数は変化しますが,今日はイオンについては触れません
次に,質量数ですが,原子1個の質量を,陽子の数と中性子の数の和で表したものです
1つは陽子1個の質量と中性子1個の質量がほぼ等しいこと,もう1つは電子1個の質量は陽子1個や中性子1個の約1840分の1しかなく,電子の質量は原子全体の質量から無視できるため,陽子の数と中性子の数の和が原子1個の質量に比例するというのが質量数の考え方です
問題に質量数18の酸素原子について表記されていますが,元素記号の左上が質量数,左下が原子番号です↩️
質量数は18,原子番号は8で陽子の数と等しいので,↩️
18イコール8足す中性子の数という関係になります
よって,↩️
この原子の中性子の数は10個になります
したがって,問1は①から④の原子について,中性子の数が10個になるものを選択する問題となりましたが,原子番号1番の水素から20番のカルシウムまでは元素名,元素記号,原子番号の3つをセットで覚えることはマストです
解答の前に,元素の周期表で確認しておきましょう。
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スライドには化学基礎で登場する元素だけを記載しています
先程申しましたが,原子番号1番の水素から20番のカルシウムまでは元素名,元素記号,原子番号の3つをセットで覚えましょう
21番以降ですが,チタンは化学基礎では出てきませんが,最近は身近な物質になっていますので,記載しました
第4周期のクロムから7つの元素ですが,私が予備校時代に教わった化学担当の先生が
クロームマンガン鉄コバルトニッケル銅亜鉛と10回唱えると覚えらるよと言われ,確かに語呂がいいので,四十年経った今までもクロームマンガン鉄コバルトニッケル銅亜鉛です
原子番号30番の亜鉛は新過程で遷移元素になりましたので,今後関連した問題が出題される可能性はあると思いますし,過去問を解くときには注意が必要です
ちなみに,コバルトも化学基礎では出てきません
今年は,元素の周期律,周期表に関する出題はありませんでしたので,これくらいにしておいて本題に戻ります
Enter↩️
①から④のそれぞれの元素の原子番号を覚えていれば,あとは算数の問題ですが,一応確認しておきましょう
①は窒素ですが,窒素の原子番号は7番ですので,↩️
中性子の数は8個です
②は質量数16の酸素原子です
問題の質量数18の酸素原子の同位体です
同位体は同じ元素の原子で,中性子の数が異なる原子どうしをいいますが,原子番号は同じですので,↩️
②の中性子の数は8個です
同位体の話を少し続けると,原子番号が同じで,中性子の数が異なるということは,質量数が異なることになります
質量数1の水素原子は中性子の数が0個であるとか,同位体の化学的な性質はほぼ同じであることなど,同位体に関する正誤問題はよく出題されます
③は原子番号9番のフッ素です↩️
したがって,中性子の数は10個になります
念の為,④は原子番号10番のネオンですので,↩️
中性子の数は12個になり,↩️
問1の正解は3番になります
それでは,以上で,第1問,問1の解説を終了します
Enter↩️
ご視聴ありがとうございました
4月1日(火)より,ユーチューブを始めました
第1回の動画は「なもべち化学基礎解説 2025共通テスト化基101」です
読み原稿を掲載しましたので,興味のある方はご視聴よろしくお願いします